パナソニック、円安で利益350億円上振れも

リストラ先延ばしには警戒感

最終黒字化目標はリストラ敢行が前提

パナソニックが今期の利益率改善に向け、事業部門別で大幅な営業増益を見込むのは、不採算のテレビ事業などを扱う「AVCネットワークス」(以下、AVC)、半導体や自動車部品等を扱う「オートモーティブ&インダストリアルシステムズ」(以下、AIS)の2部門。

AVC部門では、前期に赤字だったテレビ・パネル事業において、海外の不採算工場での生産終了などリストラを進めており、今期は545億円の赤字幅縮小を見込むという。また携帯電話事業でも、前期に欧州でのスマートフォン事業から撤退するなど合理化を進めており、今期は前期比70億円赤字幅を縮小させる、としている。

一方、AIS部門では、システムLSI以外の半導体を手掛けるセミコンダクター事業で172億円の赤字幅を改善。不採算のリチウムイオン2次電池を手掛ける小型2次電池事業でも、国内生産拠点を半減するリストラを進めており、採算改善効果が163億円見込まれることから、前期の赤字(100億円)から今期は黒字(63億円)に浮上する。

今期はこうした不採算事業の改善に加え、自動車や住宅などの注力分野で収益を底上げする構えだ。さらに、前期は減損処理や繰り延べ税金資産の取り崩しなど、5593億円に上った営業外損失が、大幅に減少するとの見通しから、最終黒字への転換を会社側は計画している。

不採算事業の合理化に向けては、今期も事業構造改革費用として1200億円を計上する。今期の最終黒字化達成には、こうしたリストラの敢行が前提となる。

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