ソニー、営業利益横ばい計画は慎重すぎる

円安効果は強烈、会社見通しは上振れへ

前2013年3月期決算では、実に5年ぶりとなる純利益の黒字化を果たしたソニー。同社は5月9日、今14年3月期の業績見通しについて、営業利益が横ばいになるとの慎重な計画を発表したが、翌5月10日のソニーの株価は年初来高値を更新。取引時間中としては昨年3月19日以来となる1800円台を一時回復した。

日経平均株価がほぼ5年ぶりの高値を更新する中とはいえ、株式市場ではソニーの今期業績が上振れする可能性を株価に織り込みはじめたようにも見える。上振れの可能性ははたしてあるのか。

前期の黒字化は、ほぼ「特殊要因」頼みだった

まず、ソニーが5年ぶりに純利益の黒字化を果たした前2013年3月期決算の内容は、売上高が6兆8008億円(前期比4.7%増)、営業利益が2301億円(前期は672億の赤字)、税引き前当期純利益が2456億円(同・831億円の赤字)という成績だった。

過去4年間、純利益が連続赤字に沈んだことを考えれば、一見急回復したように見えるものの、実はほぼ特殊要因によるものだ。

売上高については、携帯電話端末事業の100%子会社化(約7300億円の増収要因)がなければ減収だった。営業利益については、資産売却に伴って2000億円を超える売却益を計上している。また、営業外収支がプラスになっているのも、DeNAの株式売却益を計上したためだ。

とはいえ、純利益の「黒字化」を果たしたことは間違いない。

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