「日本株を買うなら11月以降が良い」ワケ 相場の見極め方には「簡単なコツ」がある
日経平均株価の1万7000円超えは、簡単ではありませんでした。前回の記事「日経平均1万7000円以上は買い転換のサイン」では、まず、今年の初めから8月末までの東証1部の「価格帯別累積売買代金」(過去に売買が成立した売買代金を、価格帯ごとに集計したもの)をご紹介しました。そのうえで、「1万6500円~1万7000円の価格帯には138兆円(9月13日現在では150兆円)とその前後の価格帯に比べて多く積み上がっているため、1万7000円を上回ると上値が軽くなる可能性が高い」とコメントしました。
しかし、先週は逆に1万6500円を下回る場面があるなど、やや不安定な流れに変わりつつあります。昨年までの過去7年間、9月限の「メジャーSQ」(SQは特別清算指数、オプションと先物のSQが重なる場合を呼ぶ)算出日を通過したあとは、しばらくすると下げる傾向があるというのも、納得すべき動きです。
相場は上向きか下向きか、判断のツールとは?
相場の長期トレンドが上向きなのか、下向きなのかを判断するのに、チャート分析では一般的に「200日移動平均線」(1万6884円、9/20現在)の傾きで判断します。日経平均株価は9月上旬に、傾きが下向きの200日移動平均線で頭打ちとなり、短期トレンドが上向きなのか、下向きなのかを判断する「25日移動平均線」(1万6707円、同)を下回っている状況にあります。
25日移動平均線は株価の短期的な動きによって、頻繁に上向いたり、下向いたりするため、さほど気にする必要はありません。しかし、200日移動平均線は「200営業日」の値動きを表すものなので、株価の短期的な動きで傾きがそうそう変わるものではありません。今回のように下向きで推移していると、株価の「上値のフシ」(竹の節のように、節目になりやすい)になりやすく、なかなか上回ることができません。
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