日銀製の「シークレットブーツ」相場とは?
俗に「シークレットブーツ」と呼ばれる製品がある。普通の靴に見えるのだが、靴の内部で底が数センチ上がっていて(筆者は現物を見たことがないが、そういうことらしい)、使用者の身長を伸びたように見せる。
誰とは言わないが、有名芸能人で使用者がいるという話は、週刊誌やネットの記事で時々見かける。見映えを気にする商売にあって、数センチの差は大きいのだろう。
実は、われらが株式市場の「株価」がシークレットブーツを履いている。しかも、以前からそこそこの高さの物を履いていたのだが、つい最近、もっと高さのある物に履き替えた。
大半の読者は言わなくても分かるだろうが、シークレットブーツとは、日銀によるETF(上場型投資信託)購入のことだ。年間3兆3000億円から、6兆円に目標額が増加し、「出動日」にあっては、これまで300数十億円だったものが、700億円台に増額されたことも、ご存知の方が多いだろう。当日中には反対売買のない一方的な買いとして入ってくるのだから、この規模は無視できない。
「今日は、そろそろ出る頃ではないか」、「株価が下げたから、きっと出るだろう」などと、ともすれば相場の話題の主役に躍り出る有り様だ。
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