北米を中心に人気の「WhatsApp」というサービスもある。利用者10億人を誇るフェイスブックが提供する「Facebookメッセンジャー」も米国で無料の通話サービスを始めた。
こうした世界的な覇権争いにおいて、世界230カ国以上、約1億4000万人に利用されているLINEが、日本発のサービスとして参戦しようとしている。
日本ですでに実績が出ている大企業向け公式アカウントやスタンプは、タイ、台湾、インドネシアなどでも普及し始めている。中でも台湾の利用者は約1500万人に上る。
スマートフォン利用者のほとんどを占めるため、現地企業向けマーケティング手法としてLINEが認知され始めているという。中小事業者向けのLINE@も、日本で成功すれば、海外に展開していく方針だ。
より広い地域でより多くの利用者を獲得したサービスが、コミュニケーションのインフラとして勝ち残ることになる。
LINEがないと困る世界を作りたい
LINEが目指す究極のモデルは、社会のインフラになることだ。水や空気、のように、人々の生活にあって当たり前のものになるということ。今後ますます人々の生活がスマートフォン中心になり、パソコンが使われなくなっていく。そんな状況で、LINEは世界1億4000万人以上のスマホ利用者に支持されているというのは何より大きい。
「LINEがないと困る、という利用者はすでに存在している。“LINE”という名前が表すように、第一に、“友達とのライン”が基本。さらに、“利用者と企業や店舗を結ぶライン”であり、“あらゆるコミュニケーションのライン”を目指したい。パソコン、携帯電話からスマートフォンに移行している今が、最大の好機」(出澤氏)。
存在自体が当たり前になり、日々の生活になくてはならないインフラとなる。何をするにもLINEが経由されていく。そして24時間、おカネが自動的に落ちていく。
経営者なら誰でも夢見る究極のビジネスを、LINEは目指しているのだ。
(撮影:梅谷秀司)
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