なぜ中国の一流大学は「広告学」を教えるのか

ランウェーに咲く未来のスーパーモデル

経済発展と広告教育

広告教育がかくも盛んな理由について、以前、私は共産党のプロパガンダや情報統制の必要から広告が研究されているのかと推察しましたが、これは誤りのようです。

もともと、広告は市場経済の発展に伴って、商品やサービスを消費者に売り込むための手段として発達するものですから、鄧小平の改革・開放政策が本格化して以降、内需拡大を支えるマーケティング技法として、広告の発展を重視したのではないかと思います。事実、アメリカの場合、広告に費やされるおカネはGDPの約2%、日本では約1%で長年推移しており、広告活動が経済発展を下支えする役割を果たすことの傍証となっています。

また、中国では広告やメディアが情報産業やクリエーティブ産業のひとつとして保護・育成されてきた面もあると思います。中央電視台や第一財経などの強大なメディア事業体は、企業や自治体を広告主として広告枠を販売するビジネスを急成長させて経済発展に貢献しています。これらの巨大メディア会社や広告代理店では大学で広告を専攻した人たちが数多く活躍しています。

さらに、中国では全国の主要都市が都市のイメージを高めて観光や投資を誘致する目的で「都市ブランディング」を積極的に行っており、そのためにテレビCMやイベントなどの広告手法がふんだんに使われています。

いずれにせよ、中国では一流大学がまじめに広告を教えている事実には驚かされます。逆に言うと、欧米や日本の大学は伝統的アカデミズムに、少々、忠実でありすぎるのかもしれません。

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