マイホーム購入で数百万円損する「罠」とは? 不動産広告で見破れ!

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 知っておきたい、「壁芯面積」と「内法面積」

このマンションの床面積は50平方メートル以上あり、築年数もまだ11年。だから、一見すると住宅ローン減税の対象になるように見えたのではないだろうか。
ここに落とし穴がある。実はこの物件は、床面積が50平方メートル以上という条件をクリアしていないのだ。

この広告は説明のために筆者が作成したものであり、実在の物件とは一切関係ありません

マンションの床面積の表記方法には、見かけ上より広くなる「壁芯面積(壁の厚さも面積に含める)」と、より狭くなる「内法面積(壁を面積に含めない)」がある。不動産広告では、より広く見せたいために「壁芯面積」を用いることが多いが、登記上は「内法面積」で表すのがルールだ。両者で比較すると、平均して10%弱、「壁芯面積」のほうが広く表示される。そして「住宅ローン減税」の審査は、登記上の「内法面積」でなされる。

つまり、広告上では50平方メートルあったとしても、実際の登記面積は50平方メートルに満たない物件は、住宅ローン減税を受けられないのだ。この物件の「壁芯面積」は51.68㎡。「内法面積」では10%弱狭くなるので、50平方メートルという条件を満たしていないのである。この落とし穴にはまってしまう方が、毎年、後を絶たないというのが現実なのだ。

もちろん、このほかにも住宅ローン減税を受けるためには、住宅ローンの借入期間が10年以上であること、自分の居住用であることなど、いくつかの要件があるので、ご自分できちんと調べる必要があるのは言うまでもない。

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