2014年4月から、消費税が8%に増税される可能性が濃厚だ。それを見越して、不動産会社の宣伝活動が活発化している。
1997年4月に消費税が3%から5%になる直前にも、不動産業界にはいわゆる駆け込み需要が訪れた。人生における買い物で最も高額な不動産は、消費税の上がる前と後では支払金額が何百万円も違うのだから、駆け込み需要が起きるのも納得できる。
しかし、不動産会社はそれを狙っている。増税まで時間がないことを強調し、あなたが不動産の知識を得る前に、なんとしても売ってしまおうという流れがかならず起きるだろう。増税後には売りづらくなるのがわかっているのだから、どうにかして増税前に売ろうとするのは、容易に想像がつく。
そんな状況で不動産を購入し、失敗してほしくない。そういう目的で、本連載を始めることにした。もちろん、広告だけですべての不正や欠陥を判断することはできないが、不動産を見る最初のステップとして、広告はあなたが思っている以上の情報を与えてくれるのだ。
ミッション1 購入後に数百万円損する「罠」を見破れ
最初のミッションは、広告から「知らずに買うと数百万円損する罠」を見抜くものだ。下の広告を見てほしい。この広告は、購入後に数百万円もの損をする典型的な事例なのだが、どこに「罠」が潜んでいるのだろうか? まずはヒントなしで、考えていただきたい。
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