「どんな広告にしたら、物件をより高く、より早く売ることができるだろうか?」
不動産会社では、日夜このような議論が交わされている。広告をどれだけ魅力的にするかは、その物件が売れるかどうか、ひいては自分のボーナスや会社の業績に直結する、不動産会社の生命線だからだ。
不動産会社では、日夜このような議論が交わされている。広告をどれだけ魅力的にするかは、その物件が売れるかどうか、ひいては自分のボーナスや会社の業績に直結する、不動産会社の生命線だからだ。
もちろん、不動産広告には厳しいルールがあり、まったくのウソを書くことはできない。だからこそ不動産業界は昔から、ある手口を磨いてきた。それが、「勘違いと幻想を生み出す手口」だ。
「こちらがだましたのではない。お客さまが勘違いしただけだ」
「ウソは言っていない。勝手に幻想を抱いていただけだ」
もちろん良心的な不動産会社も多いが、このような言い訳をできるギリギリのラインを狙った広告は、今でも数多く目にすることができる。本連載では不動産広告の「落とし穴」を解説する書籍『不動産広告を読め』を上梓した筆者が、マイホーム購入で損をしないためのプロの「眼」を公開する。
4月13日の朝、兵庫県淡路島で震度6弱の地震が発生した。まず、被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げたい。
東京在住の筆者も、起床後、このニュースを知り、阪神淡路大震災、そして2011年の東日本大震災を想起せずにはいられなかった。思えば東日本大震災以前に住宅購入で優先されてきたのは、「利便性」だった。駅へのアクセスや買い物施設への距離といったものを重視されるお客さまが多かったと思う。
しかし昨今は、それに加えて住宅の耐震性を重視される方が多くなった。地震大国日本に住む以上、マイホームの耐震性を気にされるのは当然である。そこで連載第2回ではまず、広告から建物の耐震性を見抜く術をお伝えしたい。
ミッション1 耐震性が不安な理由を見破れ!
まずは、誰が見ても明らかに耐震性が不安な間取りをご覧いただきたい。下の間取り図を見て、なぜ耐震性が心配かわかるだろうか?
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