ここで注目すべきは、建物の出っ張りや引っ込みだ。専門用語では、それぞれ「出隅」「入隅」という。不整形な土地に建っていることも原因のひとつだが、上の物件は、あちらこちらに出っ張りや引っ込みがあるのがわかる。こうした壁と壁の境目やつなぎ目は、防水工事がとてもやりづらく、二重で行うなどの施工が必要となる。これが多い物件は、よほど施工技術がしっかりしていなければ、雨漏りのリスクが高いといえる。
よって、上の物件のほうが、雨漏りがしやすいと判断できるのだ。
また、間取り図には現れない雨漏りにつながるポイントとして、「軒の短さ」が挙げられる。
日本古来の建築には、長い軒がせり出していた。ところが、昨今の住宅事情により、敷地いっぱいに建物を建築するケースが増え、軒を長くすると隣の家の敷地に飛び出してしまうために、軒がとても短くなってきている。
雨が住まいに接触する方法は、上から降ってくる場合だけではない。たとえば、吹き付ける雨や、風で巻き込むような雨によって、建物へ浸入する場合があるのだ。軒はこのような巻き込む雨から建物を守る役目がある。軒が極端に短い建物は、雨漏りの危険性が高いといえるので、物件を見に行く際の参考にしていただきたい。
ミッション3 広告で雨漏りしやすいマンションを見抜け!
マンションの場合は、さらに判断材料が多くなる。下の広告のうち、どちらが雨漏りしやすいだろうか?
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