いかがだっただろうか。この広告だけから罠を見抜けた人は、本当に不動産に詳しい、ごく一部の読者に限られるのではないだろうか。ほとんどの人は、なんのことだかさっぱりわからない、と感じたはずだ。
そこで、マイホーム購入を検討する、比較的不動産に詳しくない読者のために、ヒントを出そうと思う。実はこの物件、「住宅ローン減税」が受けられないのだ。
住宅の購入動機として、いつも上位にあるのが「税制の優遇があるから」。特に、「住宅ローン減税」を受けられるから住宅を購入するという方は非常に多い。
「住宅ローン減税」とは、住宅の購入に際し借り入れた住宅ローンの年末残高に対して、1%もの金額が10年間にわたり、所得税から控除されるもの。仮に、3000万円のローンを借りた場合には、年間最大30万円×10年間で、合計300万円もの税金が控除されることになる。
この減税が受けられないとしたら、本当に痛手だ。
では、なぜこの物件は住宅ローン減税が受けられないのだろうか。「住宅ローン減税」を受けるために必要な住宅の条件は、下の表のとおり。この中で、もっともわかりやすいポイントは、1.床面積が50平方メートル以上必要であること、2.築年数が一定年数以下であること――である。
では、先ほどの不動産広告を再度掲載するので、どの条件に引っ掛かって「住宅ローン減税」を受けられないのか、もう一度考えてみてほしい。
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