「まずはどこが不安ですか」と聞きながらメールの文章がプリントされたシートを見ていると、次の文が筆者の目に飛び込んできました。
タロウさんが気になっている部分とはまったく別の場所にあったのですが、思わず直してしまいました。文としては間違っていないものの、あまりにも直球すぎるのできつく聞こえてしまいます。相手のミスを指摘するときには、受け身の文を使って、誰がミスをしたのかを、ぼかした方が聞こえがよいでしょう。ここは日本語の感覚と同じつもりで言います。
ミスの指摘にYouで始まる文を使うと、「あなたが間違えた」と強調しているように聞こえるので注意しましょう。こうした場合には「受け身にする」と覚えておいてください。文によっては、受け身にすると不自然なようであれば、主語をyouにしないだけで、責め口調ではなくなります。
(この商品ラインは生産中止になると、あなたが言いましたよね)
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We heard that this line will be discontinued.
(この商品ラインは生産中止になると、伺っています)
seem toで口調を和らげる
もしも、指摘する文が相手の行動を描写するものではなく、状態を描写するものの場合には、受け身にすることができません。こういった場合にはseem to (~のようだ)という表現をはさみこんで少し柔らかめにすると、ぶっきらぼうな感じにならずに指摘できます。
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The link to the webpage seems to be broken. (そのサイトへのリンクが切れているようです)
日本語でも「~です」と言い切るより、「~みたいです」と言う方が柔らかく聞こえますよね。英語でもまったく同じですので、このseem toが日本語の「~みたい」に当たると思ってください。否定文のときにはdon’t/doesn’t seem toを使ってください。
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The samples don’t seem to have arrived yet. (サンプルがまだ届いていないようです)
苦情を述べる際は、まず問題の指摘をすると思いますが、そのときには「主語をyouにしない」と「seem toをはさみこむ」、この2つを覚えておきましょう。これらはメールでも会話でも使えますので、とても便利です。
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