もし、あなたが急に上司から嫌われてしまったと感じたら、自分の態度・言動でストレスを感じさせた部分が、あるかもしれません。しかし、上司に嫌われた状態で仕事をするのは、気持ち的にも滅入るものがあります。
中には「そう言われても、自分は変えられない。嫌われることには慣れています」と主張する頑固者もいます。が、大抵の人は、上司と対立するのはやはりつらいことでしょう。では、いったいどのようにしたらよいのでしょうか?
Niftyの何でも調査団によるアンケート「こんな部下は嫌だ!ランキング」によると、1位は言い訳ばかりする、2位は責任感がない、以下、遅刻が多い、やる気が感じられない……と並んでいます。上司が嫌う部下の特徴はある程度、踏まえておくことはできるはずです。それに加えて、重要なことは上司を詳しく観察するのです。「上司を観察してどうするの」と感じるかもしれません。でも、ここは発想を転換しましょう。あなたが上司のボスになって、マネジメントのために観察するのです。
こうした発想を、ボスマネジメントと言います。その名のとおり、部下が自分の仕事がしやすいようにうまく上司をコントロールすること、積極的に後押ししてくれるような状況を作り上げることです。たとえ上司であっても、こちらからの働きかけによって行動を変えることができるのではないか、との考え方に基づいています。
従来の上司=指示を出す人、自分=指示を受ける人という固定化された考えを持っていた人には新鮮かもしれませんが、このように「自分のものの見方(フレーミング)」を一新して、自分を変える、それによって周囲を変えると聞けば、そのメリットが想像できるのではないでしょうか。
そもそも上司は、自分の絶対的な支配者ではありません。将来「こうなりたい」と思う目標についてのコーチ役であったり、仕事の成果や部下の能力の評価者であり、ときにはトラブルの処理役や謝罪役です。気分よく、自分のために動いてくれるように上司を使う……と発想を転換し、嫌われない方法を考えてみたらどうでしょうか?
ちなみにボスマネジメントは、職場のダイバーシティの進む米国でいち早く発展しました。米国では、上司が年下であったり、女性であったり、人種の異なる人であったりすることはよくあることですし、また(これは国を問わず)「モンスター」と呼ばれる難物・変人・奇人の上司も多いのです。そのため、部下の側が上司との人間関係をうまくマネジメントしてみる、そんな意識が早くから芽生えたと考えられます。
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