上司をマネジメントすれば、職場は楽になる 上司に嫌われている、と思ったら……

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上司だって、人間。ときには感情的にもなれば、好き嫌いもあります。それも自分がマネジメントする発想に立てば、寛容に受け入れることができるはずです。また、上司を褒めてみるのもいいでしょう。

これまでに上司を褒めたことがありますか? 上司からの注意やアドバイス、ときには褒め言葉を受け取るだけでなく、よい信頼関係を築くためには、部下の側からも上司を褒めるのです。ただ、

「スーツの柄が素敵です」

とビジュアルを褒めても、媚びやおべっかにしか聞こえないかもしれません。そうではなくて、上司の本質的な強み、よいところを感謝の気持ちを込めて褒めましょう。例えば、

「懸案だった代理店との調整がうまくいきました。さすがの交渉力です」
 「アドバイスで修正した部分を取引先に褒められました。ありがとうございます」

といった具合に、上司のビジネス上の強みを見つけて褒めるのです。これで、気分を害する上司はまずいません。お互いの関係を円滑にしたら、次は上司を自分のために動かしましょう。困ったこと、手間のかかることなど「だったら、自分がやっておこうか」と上司が率先してサポートしてくれる関係に持っていくのです。

大事なことは、上司にうまく頼ること。食品商社に勤務している管理職のDさんは教えてくれました。

「頼られるのは、信頼されてるってことですからうれしいものですよ。ただ、頼りすぎは問題ですけどね」

自分で主体的にやってみて、足りない部分を相談する姿勢を示してみましょう。何もせずに相談すれば上司は「甘えるな」と言い出すかもしれません。でも、頑張って壁にぶち当たっているのなら、上司は共感してくれ、救いの手を差し伸べてくれるでしょう。

こうなれば、お互いが心地よく仕事ができるようになります。もはや好き嫌いで頭を痛めることもなくなるはずです。

ちなみに、Dさんにもアドバイスさせていただき、ボスマネジメントの視点から、上司を褒めて気分を高める試みをしてもらいました。

「当初は気まずい感じもありましたが、今では打ち解けて仕事ができるようになってきました」

とのこと。とは言っても、再び、場の空気を読まない態度を取っては、元の木阿弥。そこだけは気をつけていただきたいものです。
 

高城 幸司 株式会社セレブレイン社長

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たかぎ こうじ / Kouji Takagi

1964年10月21日、東京都生まれ。1986年同志社大学文学部卒業後、リクルートに入社。6期トップセールスに輝き、社内で創業以来歴史に残る「伝説のトップセールスマン」と呼ばれる。また、当時の活躍を書いたビジネス書は10万部を超えるベストセラーとなった。1996年には日本初の独立/起業の情報誌『アントレ』を立ち上げ、事業部長、編集長を経験。その後、株式会社セレブレイン社長に就任。その他、講演活動やラジオパーソナリティとして多くのタレント・経営者との接点を広げている。著書に『トップ営業のフレームワーク 売るための行動パターンと仕組み化・習慣化』(東洋経済新報社刊)など。

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