上司だって、人間。ときには感情的にもなれば、好き嫌いもあります。それも自分がマネジメントする発想に立てば、寛容に受け入れることができるはずです。また、上司を褒めてみるのもいいでしょう。
これまでに上司を褒めたことがありますか? 上司からの注意やアドバイス、ときには褒め言葉を受け取るだけでなく、よい信頼関係を築くためには、部下の側からも上司を褒めるのです。ただ、
「スーツの柄が素敵です」
とビジュアルを褒めても、媚びやおべっかにしか聞こえないかもしれません。そうではなくて、上司の本質的な強み、よいところを感謝の気持ちを込めて褒めましょう。例えば、
「懸案だった代理店との調整がうまくいきました。さすがの交渉力です」
「アドバイスで修正した部分を取引先に褒められました。ありがとうございます」
といった具合に、上司のビジネス上の強みを見つけて褒めるのです。これで、気分を害する上司はまずいません。お互いの関係を円滑にしたら、次は上司を自分のために動かしましょう。困ったこと、手間のかかることなど「だったら、自分がやっておこうか」と上司が率先してサポートしてくれる関係に持っていくのです。
大事なことは、上司にうまく頼ること。食品商社に勤務している管理職のDさんは教えてくれました。
「頼られるのは、信頼されてるってことですからうれしいものですよ。ただ、頼りすぎは問題ですけどね」
自分で主体的にやってみて、足りない部分を相談する姿勢を示してみましょう。何もせずに相談すれば上司は「甘えるな」と言い出すかもしれません。でも、頑張って壁にぶち当たっているのなら、上司は共感してくれ、救いの手を差し伸べてくれるでしょう。
こうなれば、お互いが心地よく仕事ができるようになります。もはや好き嫌いで頭を痛めることもなくなるはずです。
ちなみに、Dさんにもアドバイスさせていただき、ボスマネジメントの視点から、上司を褒めて気分を高める試みをしてもらいました。
「当初は気まずい感じもありましたが、今では打ち解けて仕事ができるようになってきました」
とのこと。とは言っても、再び、場の空気を読まない態度を取っては、元の木阿弥。そこだけは気をつけていただきたいものです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら