でも、たとえそんな気分でいたとしても、あのとき、その気持ちを周囲に悟られないように意識を高く持って、どんな仕事も会議も、最後まで本気で取り組むべきだったなという後悔の気持ちがあるのです。もう取り返しはつかないのだけれど、私にたくさんのことを教えてくれ、長い時間を過ごしてきた仲間や組織に、最後に萎えた自分を見せてしまったことが情けないんですね、きっと。
「最後まで全力で行く」という美学もある
多くの人たちを見送ってきたのを振り返ると、仲間や組織と退職後もよい関係でいられる人というのは、最後の時間まで「退職予定者」ではなくて、「組織のエース」として振る舞い続けた人でした。そういう人とは、よいお別れをし、また新しい関係ができていくのかもしれません。
だから、もし、あなたが自分の心身の声に耳を傾け、そのうえで、3年以上を過ごした会社や仲間とこれからもずっとなんらかの良い関係を築きたいと思うのであれば、「終わりよければ」と念じてやりきるのもひとつだと思います。周囲はそんなあなたを人としてリクペクトしてやまないでしょう。いつか、仕事でつながりができたり、ビジネス上で助けてもらったり、といったこともあるかもしれません。
3年の激務の日々が無駄な時間だったのでないとすれば、最後まで組織の身勝手を前向きに受け止めつつ、あなたがいかにすばらしいエースだったか思い知らせるような仕事ぶりを4カ月続けてから立ち去る、というのも、かっこいい引き際だと思います。
2つの矛盾することをお話しているように感じられるかもしれませんね。でも、最終的には自分を守っていけるのは自分しかいないのだ、ということだけ肝に銘じたうえで、ですが、あなたの美学を考えてみてもいいかもしれないなと私は思いました。これからのビジネス人生で、何度も経験する出会いと別れを考える、よい機会になるかもしれませんよ。
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