オラクル、期待外れ決算から早くも反転姿勢

データセンター設置で日本強化が鮮明に

新型サーバー投入で反転攻勢か

ハード社長の来日前、3月20日に発表された米オラクルの第3四半期累計(12年6月~13年2月期)決算では、売上高が262億ドル(前年同期比0.1%増)とほぼ横ばいながら、純利益は71.1億ドル(前年同期比9.0%増)と着実に増えた。

ただ、第3四半期の3カ月のみ(12年12月~13年2月)で区切ると、売上高89.5億ドル(同0.9%減)、純利益25.0億ドル(同0.2%増)と減速が鮮明だった。特に足を引っ張ったのがハードウエア部門の悪化。前年同期(3カ月間)に14.7億ドルあった同部門の売り上げは、12.4億ドルに縮小。買収したサン・マイクロシステムズから引き継いだ製品群を絞り込んでいたことに加え、新製品の発表を前に買い控えも起きていたと説明されていた。

その新製品である新型サーバーの詳細は3月26日に発表された。最新の高性能チップを搭載した2種類のサーバーが米国で発売され、日本でも4月の発売が予定されている。

一方、同じ3月26日に発表された日本オラクルの第3四半期累計(12年6月~13年2月期)決算は、売上高1107億円(前年同期比8.3%増)、営業利益308億円(同8.6%増)と増収増益だった。ただ、9カ月累計では過去最高水準となったものの、第3四半期(12年12月~13年2月期)の3カ月間だけで見ると営業利益が前期比で減益となり、通期(12年6月~13年5月)計画に対する9カ月累計の進捗率も、前年同期に比べればやや低下している。

日本オラクルは今回、昨年6月に開示した通期見通しを据え置いたが、会社計画である売上高1644億円(前期比15.0%増)、営業利益446億円(同10.3%増)はハードルが高くなった。

日本オラクルの第3四半期は、製造業向けなどは好調だったものの、前年同期にあった金融や官公庁の大型案件がなく、業績が減速した。第4四半期(13年3~5月期)は、大口案件も見えていることから、四半期ベースでは今期最大の利益が積み上がりそうだが、それでも通期での未達懸念は高まったといえる。

それでも、営業利益、純利益とも過去最高を更新する可能性は高い。積極的なM&A攻勢で事業規模が拡大しているうえ、日本でデータセンターが設置されることもあり、日本オラクルも再び成長軌道を取り戻すことになりそうだ。

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