オラクル、期待外れ決算から早くも反転姿勢 データセンター設置で日本強化が鮮明に
1つ目はITのベスト・オブ・ブリードを提供すること。ハードからOS、ミドルウエアに至るまでのすべてのエリアでベストの製品を提供する。オープンな環境を維持しているため、顧客は他社や自社開発のシステムと組み合わせることができるという。
2つ目は、それを統合すること。同社のデータ専用機である「エクサデータ」を中心としたエンジニアド・システムで“統合”でき、価値を提供できるという。つまり、統合にかかわる作業を、出荷前に行ってしまうことのメリットを強調した。
3つ目は、クラウド。SaaS(必要とする分だけサービスを利用できるソフトウエア)を中心にIaaS(同インフラ)やPaaS(同プラットフォーム)などのクラウドサービスを提供し、オンプレミスでもプライベートクラウドでも、パブリッククラウドでも利用できるようにした。これまで、ピークの使用量に合わせてシステムを設計してきたが、今後は繁忙時にはオラクルのクラウドから借りてくるハイブリッド型も可能だ。日本でもデータセンターを開設したが、世界中で同一のサービスを展開するので、クラウドのプラットフォーム、インフラ、アプリケーションなどがいずれも展開できるようになる。もちろん言語対応など、アプリケーションのローカル化などは必要だが、基本的な機能は同一という。
4つ目は業界別に特化した取り組みだ。金融、ヘルスケアなど多くの業界に対して特化型ソリューションを提供し、その業界特有の問題解決を支援してきているが、これを継続する。
以上の4つのポイントはすべて関連している。エンジニアド・システムはベストブリードな製品を基に成り立っており、クラウドはベースとしてエンジニアド・システムを利用する。また、特定業界についても多くの知的財産やクラウドを活用して差別化を図っている。年間50億ドル規模という研究開発投資や企業買収などによって、これらの戦略をさらに強化していく方針だ。
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