モラトリアム法終了で、倒産は急増するか

苦境続く中小企業 金融円滑化法の功罪

東京にある金属加工メーカーA社の経営者は3月中旬、取引のある金融機関5行を訪ね歩いた。3月末の中小企業金融円滑化法終了後の対応策を協議するためだ。

創業60年超、従業員約40名を抱えるA社は東日本大震災後に売り上げが激減、債務超過に陥った。円滑化法に基づき、取引銀行に元金の返済猶予(リスケジュール)を申請した。リスケは半年ごと計4回に及ぶ。

円滑化法の終了で、約定どおりの返済を求められれば資金繰りに窮する──そんな不安があった。が、金融機関の対応は意外なものだった。「1円でも元金を返済いただければ、それで結構です」。取引行5行が足並みをそろえ、約定の1割弱の返済を行っていくことで合意した。

「少し拍子抜けしたぐらい。でも、厳しい状況には変わりない。これからが大変だ」。経営者はそう気を引き締める。

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