「悲観論」にとらわれる人は絶対成功しない 出口治明×木暮太一の「白熱対談」

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出口:「明日の夜10時まで必死に考えて、それまでに決まらなかったらサイコロを振る」とあらかじめ紙に書いておけばいいんですよ。このやり方なら、キャリアだけでなくどんな物事でも決められるでしょう?

木暮:あと、僕自身の経験を振り返ると、迷っているときは他人の目を気にしていることが多いようです。だから、メリットとデメリットをすべて挙げたら一度冷静になって、「そのメリットは誰がメリットだと思っているか」を考えてほしいですね。

出口:というと?

打算的になると不思議なくらいうまくいかない

木暮:それがもし、「この人はこうしてほしいはずだから」「この人ならこうするはずだから」と考えたうえでのメリットだったら、メリットから消してしまったほうがいい。その人が親であれ上司であれ、自分の人生の責任をとってはくれないのですから。転職するにしても独立するにしても、ほかでもない自分が心から挑戦したいと思える方向に進んだほうがいいと思います。

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出口:まったくその通りです。僕も、前職の日本生命を含めて50年近く働いてきましたが、「こうしたら部長に怒られるかな」などと他人の目を気にしたときと、「あわよくばこっちでもうまくいかないかな」と変な色気が出たときとは、たいてい失敗していますね。

木暮:おっしゃるとおりで、打算的になると不思議なくらいうまくいかないんですよね。最終的には「自分で考えよう」という単純な結論に行き着くわけですが(笑)、結局それがすべてだと思います。

出口:直感を信じて、余計なことを考えずに、それでもわからなければサイコロを振れと。

木暮:ええ。それで失敗したらほかのルートを探せばいいわけですからね。あまり闇らず、ものごとは前向きにとらえてほしいと思います。みなさん、いかがでしたか? 今日のお話で参考になるところがあれば嬉しく思います。出口さん、どうもありがとうございました。

(撮影:尾形文繁)

出口 治明 立命館アジア太平洋大学(APU)学長

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でぐち はるあき / Haruaki Deguchi

1948年、三重県生まれ。京都大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社入社。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て2005年に同社を退職。2008年にライフネット生命を開業。2017年に代表取締役会長を退任後、2018年1月より現職。『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『人類5000年史Ⅰ』(ちくま新書)、『「全世界史」講義Ⅰ、Ⅱ』(新潮社)、『仕事に効く教養としての「世界史」Ⅰ、Ⅱ』(祥伝社)、『本の「使い方」1万冊を血肉にした方法』(角川oneテーマ)、『教養は児童書で学べ』(光文社新書)、『ゼロから学ぶ「日本史」講義Ⅰ』(文藝春秋)など著書多数。

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木暮 太一 ビジネス書作家、出版社経営者、投資家

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こぐれ たいち / Taichi Kogure

1977年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から複雑な物事を言語化し、シンプルに表現することに執着を持ち、大学在学中に『資本論』の解説書を自作し学内で大ヒットさせる。リアルな現場と経済学の両面から、個人が幸せに生きるための働き方を分析し提言している。コミュニケーション、投資、個人ビジネスの立ち上げ手法を構造化・言語化し累計5万人以上に指導。また出版コンテンツへのコンサルティングも行い、延べ1000冊以上プロデュース。著書に『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』(講談社+α文庫)など。趣味はハワイ。

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