「悲観論」にとらわれる人は絶対成功しない

出口治明×木暮太一の「白熱対談」

木暮:当時もラッダイト運動(機械打ち壊し運動)などが起こるくらい、民衆は不安に囚われていた。けれど、結果的に不安に思ったようなことは起こらなかった。必要以上にネガティブになってはいけないということですね。

出口:そうです、今までの歴史を見ると楽観派が全勝しているんですよ。ネガティブな悲観論は全敗です。悲観論の代表格は、1798年にマルサスが記した『人口論』でしょう。

木暮:ああ、人口の増加率が食料の増加率を上回り大変なことになる、という予測ですね。

出口:そうです。マルサスの予想に反して食料の増産のほうが人口増をはるかに上回りました。また、石油問題も悲観論の代表格です。僕が高校生のとき、18歳のとき石油はあと30年で枯渇すると習ったんですよ。48歳になったらどうするのだろう、また薪を取りに行くのかなとか思ったんですが……。

会場(笑)

出口:僕はもう68歳です。今は、石油はあと50年は大丈夫だと言っていますね。悲観論はたいてい外れるとわかっていれば、人生はもっと楽しくなるのではないでしょうか。

「闇ってる」人より「晴れってる」人といよう

木暮:ただ、大人になる過程でずっと否定され続けた人は、どうしてもネガティブな発想になったり、自分の考えを持ちづらかったりするんですよね。自分がそういうタイプならどうするかというと、僕の1つの解は「友達を変える」。僕、経営者仲間で飲みに行ったりテニスや囲碁をやったりするんですけど、その仲間内で「闇ってる」というキーワードが流行っているんですよ。

出口:闇ってる、ですか?

木暮:ええ。ネガティブになっているという意味の言葉で、使用例は「その発言、闇ってない?」。

会場(笑)

木暮:闇っている人と一緒にいると、知らず知らずのうちに自分も闇ってしまうものです。お互いに不安や不満を言い合い、負のスパイラルに入ってしまう。逆に「晴れってる」人と一緒にいると、自分の気持ちも不思議なほど前向きになります。

出口:闇ってると晴れってる。わかりやすくていいですね。

木暮:やっぱり誰と付き合うかってものすごく大事だな、と最近あらためて感じているところです。人は、自分の周りにいる人とはたまたま親しくなったように錯覚しがちです。でも、だいたい無意識のうちに自分で選んでいるものなんですよ。だったら、意識的に選ぶことだってできるはずです。みなさんも、出口さんのお話を聞くと「そんなに肩肘張らないで考えなくてもいいか」とポジティブになれるでしょう?

会場(うなずき)

木暮:自分がネガティブだと自覚している人は、意識して「晴れってる」人の傍に行き、考えを吸収していくのも1つの方法だと思います。ちなみに出口さんは「この人の傍に行ってみたい」と思ったとき、どんなアプローチをされますか? 

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