東大合格請負人が「シェアハウス」に注ぐ熱血 自主性のない子どもほど、共同生活で変わる

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時田 啓光(ときた ひろみつ)/東大合格請負人、日本プレゼンテーション協会認定講師、NPO法人親心支援協会監事。偏差値35の高校生を東京大学に現役で合格させ、ほかにも京都大学や国立医学部医学科など最難関大学に合格させた。自身が高校生時には数学の模試で全国1位、また生徒にも数学全国1位を達成させた経験も。研修講師やセミナー講師など現役のプロ同士がプレゼンで競い合う大会のオーディションでの優勝経験を持つ

時田:私が今まで指導をしてきた中には、高校生になってもファストフード店で注文ができなかったり、成績は良いのに靴ひもが結べないような子がいました。問題は、彼らが「できない」ことではなく、「やったことがない」ということ。すべて親がコントロールしていて、あなたは勉強だけしていればいい、という感じなんですね。それではすべてが受け身になって、今自分が何をしなければいけないのかを本人が自覚できません。

受験において重要なのは、単に知識を詰め込むことではありません。「あれ?こうやったほうが時間短縮ができるのでは?」と、自分で考えたり、他人の意見を聞いて自分自身の課題に気づくスキルを伸ばすことです。

鬼頭:生活面において「考える癖」を付けることが、東大合格に必要な能力を、結果的に育むことになるということですね。

時田:そうですね。たとえば料理をしたことがない子でも、このシェアハウスに来て自分でやれば、案外ちゃんとできたりします。起床時間も、特にこちらで決めているわけではありませんが、実家でギリギリまで寝ていた子が、朝6時台に起きて散歩をするようになったりもしていますよ。

進学塾・家庭教師の「挫折組」がやってくる

鬼頭:ここに住む受験生の皆さんは、なぜ通常の予備校ではなく、このシェアハウスを選ぶのでしょう?

時田:入居者のほとんどは、受験浪人をしている子たち。だから、大手の進学塾や家庭教師は一通り経験しているんですね。彼らに共通していた経験は、「わかりやすい講義は何回も受けたことがある。でも身に付いた感じがしない」とか「理解できたはずなのに、家に帰るとなぜか解けない」という感覚。皆さんも同じような経験をされたことあるかと思います。

これは、与えられて、言われたことをやったけど、どういうふうに自分で情報をつかんでいいのかがよくわからないために起こることです。私はその情報の「つかみ方」を教えています。

鬼頭:なるほど。ところで、ここではユニークな方法で授業を展開していると聞きましたが、どのような方法でしょうか?

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