渋澤:国内の規制緩和を進めるよりも、もっと海外に目を向けたほうが効率的じゃないかな~。
中野:というと?
海外の成長を取り込む投資を考えよ
渋澤:だって、規制緩和って、とても時間がかかるじゃない。今、藤野さんが言ったように、既得権益にしがみついている人たちの反対もすごいしね。だったら、海外の成長をどんどん取り込んでいった方が、なにかと楽でしょ。これは資産形成にも言えることだよね。もっと海外に目を向けて、海外の成長を取り込むような投資をすることが大切だし、そういうマインドセットを持つべきなのだと思います。
でも、なんか「投資」って言うと、皆、敬遠するんだよね。どうしてかな。やっぱり、この「投げる」という漢字がいけないのかね。どうも、手元にある大事な資産を、どこかに放り投げるというイメージが、根強いみたいなんだよね。
中野:そこの誤解は解かないといけない。
藤野:投資すると、おカネが手元からなくなるというのは誤解ですよ。確かに、投資した分はキャッシュではなくなりますが、株式や投資信託のように、ほかの資産に置き換わりますから、特に不安になる必要はありません。
貯めて、殖やす「ためふや」の精神が大事
でも、よくよく考えてみると、現金だって手元から離れていますよね。たとえば1000万円以上の現金を、毎日抱きかかえて行動している人はいないわけで、大概の人は銀行に預けている。あれだって、お金そのものが手元にないという点では、株式や投資信託に投資した場合と同じですよ。
中野:じっと貯め込んでいるだけではダメ。おカネは動かさないと腐ってしまいます。
藤野:貯めるだけでは誰のためにもならない。大事なことは、世の中のためになるように殖やすこと。貯めて殖やす『ためふや』の精神が大事ですよね。
渋澤:おカネを殖やすために投資をする。そうすれば世の中にとって、本当に必要とされているところへとお金が回っていきますから、結果的に世のため、人のためになっていく。「ため」を増やすようなお金の殖やし方を実践していくのが、『ためふや』の精神ということになりますね。
中野:今年のキャッチフレーズは「ため」ですね。
渋澤:あとは所得がどのくらい上がっていくか、ということですね。これは本当に大事なことだと思います。ここに来て、大手流通会社などが、ベアを復活させたという話がニュースになりましたが、これはあっぱれですよ。経営者はちゃんと物事がわかっている。
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