取材で、ギャルママと呼ばれる若いお母さんたちにお会いする機会がありました。10代後半から20代前半のちょっとハデでオシャレな母親たちです。でも見た目と違って、皆さん、社会的にもしっかりされています。震災復興支援など、社会奉仕的な活動をしている人も少なくないそうです。
ギャルママたちは、独特のファッションをしており、普通のお母さんたちとはちょっと異質の存在でもあります。こうした存在に大阪の中小企業が目を付けました。町工場が密集する東大阪市で、キャラクター雑貨等の企画製造を行うカワキタさんです。河北一朗社長は、当時を振り返ってこう言われます。
ギャルママのごちゃごちゃ感に圧倒
「売り上げのほとんどが受注生産であることに危機感を持っていました。将来的な海外進出も視野に入れて、自社ブランドを立ち上げられないか、と考えたのがきっかけです」
生来子供好きで、東アジアを中心に所得が上がっている現状から、ベビー・子供向け商品がいいのではないか、と漠然と考えていました。
そんな時目に止まったのが、ド派手なギャルママ向け雑誌『I Love mama』(アイラブママ/インフォレスト発行、現在休刊)でした。ファッション、美容、オシャレ小物など、「ギャルらしいごちゃごちゃ感」に圧倒されました。「子供向け商品はほぼ母親の好みで購買されます。ここはひとつ、規模は小さいが確実にニーズのあるギャルママ市場をターゲットにしよう、と思いました」。
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