就職先にケチをつける親の根拠は正しいか? 大手なのに「金貸しじゃない!」と叫ぶ母

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私は父親の言いつけをひとつも聞かなったわけですが、父親の言いつけを聞いていたら今頃どうなっていたかということを考えると、

父親の世代の「イージーモードの人生」に乗れていたと思います。

なんせ、転職というものが存在せず、一番最初に就職した企業が人生を決めてしまいます。父親は、当時の自分が就職した際に、「こうすべき」だと思ったことを伝授したかったのかもしれません。

乱雑な意見に傷ついている場合ではない

ここで、相談者様のお母さまを見てみましょう。

大手の金融会社は金貸し(いったい何年前のイメージなのかしら……)

公務員は手堅いから安心だし(ママ! 就職の競争率は考えていないじゃない!)

JTBやANAは旅費が浮く(社員割があるってどこから聞いたのかしら……)

もうね……これは、気分でしか物を話してないんですよ。お母さんは、その時の気分でなんかよさそうな選択肢を上げているだけです。

だって心配なんだもん!

できるならいいとこ就職してほしいもん!

と、ママは手当たり次第に、耳にしたことを元に自分が考える「なんかよさそうな選択肢」を投げているだけです。

これから社会という大海原にでるというのに、こんな乱雑な意見に傷ついている場合ではありません。

世の中にはもっと横暴なやつはいる。

ここでかーちゃんにビシッと言えなかったら、誰にもビシッと言えず、心を疲弊していくだけやで?

なので、相談者様の言うとおり「あなたの夢」=意見を「押し付けないでほしい」と話しあうべきなのです。社会に出る前の予行練習です。だって、もうあなたは大人で、自分の意見を言うだけの権利があり、発言の責任も自分にあるからです。

しかし、ママのほうはそうは思っていません。

なんせ、ちょっと前まで、3食昼寝付きで育ててきたのです。お母さんの中ではまだ相談者様は「何も知らない子ども」のままなのです。

つまり、お母さんとの関係性が「子ども」と「母親」の状態で止まっているわけです。

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