好調フェイスブック、日本では苦戦のナゼ? 「42億人」の巨大メディアに潜む死角

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本法人は人事面でもやや混乱がある。フェイスブックジャパンのオフィスは2010年9月に開設が発表され、ヤフージャパン出身の児玉太郎氏がカントリーグロースマネージャーとして実質トップに就いた。その後、日本マクドナルド執行役員マーケティングなどを務めた岩下充志氏が2013年5月に初の代表取締役に就任し、2015年3月に退任した(児玉氏は2014年4月退任)。しかし、それから同年10月に楽天で上級執行役員などを務めた長谷川晋氏が2代目の代表取締役に就くまでの約半年間、フェイスブックジャパンのトップは不在となった。

フェイスブックジャパンがもたつく間にも、新しい競合は増え続けている。フェイスブックの買収提案を蹴ったことで有名なセルフ撮影型のチャットアプリ「スナップチャット」が、年内に日本でも法人を立ち上げるとの観測が浮上しているからだ。

フェイスブックが警戒する「スナップチャット」

瞬間を共有するのが特長の「スナップチャット」。2012年9月に始まり、感度の高い10代を中心に支持を得ている

スナップチャットは既にツイッターの利用者数を抜いたと米国で報道され、フェイスブックが最も敵視している”超新星”だ。セルフ撮影型のチャットアプリはLINEの親会社NAVERの子会社キャンプモバイルが「SNOW(スノー)」というアプリを2015年10月から開始し、日本のアプリストアで上位に食い込んでいる。

SNS業界の移り変わりは激しい。2011年頃、和製SNSと言われたミクシィをフェイスブックが追い抜いたように、今度はフェイスブックが他のSNSに追い抜かれてしまうのか。独り勝ちが続く本社の好業績とは裏腹に、フェイスブックは日本市場で熱い戦いを繰り広げている。 

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事