新御三家・駒場東邦、どう開成・麻布に挑む? 駒場東邦中学・高等学校 渡邉俶充校長に聞く

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――駒東の学校行事で力を入れているものは何かありますか?

生徒にとって、2つ大きなイベントがあります。それが文化祭と体育祭です。中でも注目を集めるのが、ウォーターボーイズです。整理券も出るし、立ち見も出るほどの盛況ぶりですよ。体育祭も中1から高3まで全員参加なので、学校をあげてのイベントです。

駒東は親まで学校に通える

――生徒を育てるうえで、どういう方針を掲げていますか。

丁寧な面倒見を心掛けています。特にうちが心掛けているのが、「学校」と「生徒」と「家庭」の三者の関係です。普段の授業では学校が生徒の面倒をきちんとみます。これは当たり前でしょう。ですが、「生徒」と「両親」の親子関係が難しい。私学だと通ってくる学区がバラバラで、地元には友達は少なく、親と接する機会が公立の生徒と比べて多い。それに反抗期などを迎える難しい年頃です。中には子供との関係構築で頭を悩ませる親もいます。

ですが、反抗期の原因というのは親の過干渉が一因だと思うんです。学校でわが子がどのように生活しているかわからない。だから子供にガミガミ言ってしまう。だったら学校側から子供の情報が自然な形で親にまで届くようにすればいいんです。

ですから駒東では親が学校にくる機会が多くあります。学年ごとのPTAの会以外にそれぞれの部活動に保護者会があるし、コーラス、俳句、書道、絵画のPTAのサークル活動も盛んです。そうすると親は自然と子供に口を出さなくなって、子供も親離れをします。もちろん、勉強面での指導は両親に信頼してもらえるように学校が責任を持って面倒を見ます。

――「面倒見のよさ」を掲げると「生徒の自主性・自律性を養う」ことは相反しませんか?

確かにそうですね。まずは生徒の自主性を養うために「朝くらい自分で起きるように」と言っています。そこからでないとできない生徒がいるのも事実です。

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