無理な物価上昇は、預金流出を引き起こす

政府が行うべきは金融政策ではなく、産業政策

アベノミクスへの期待などから、株価が上がり、また円も一時94円台をつけるなど、円安も進行しています。今回は、前回に引き続き、安倍政権が打ち出した金融政策について考えていきます。

日銀は1月21、22日に行われた金融政策決定会合で、安倍首相が求めていた「物価目標の2%への引き上げ」に応じ、さらには現行の緩和手法を見直し、2014年からは期限を定めずに、毎月13兆円程度の国債を銀行などから買い入れる方針を発表しました。しかしながら、これまでも量的緩和をかなり進めており、このやり方ではどれだけの効果があるかは疑問です。今回は、日銀が行う金融政策のリスクをさらに深く考えた上で、日本経済を安定的に成長させるためにはどのような政策をとるべきかを考察していきます。

「物価目標2%」より「名目成長率目標3%」を重視せよ

安倍政権は、物価目標と併せて「名目成長率目標3%」を掲げています。本質的な意味で日本経済を健全に成長させるためには、まずそちらを優先して対策を考えるべきです。国内は今も約15兆円の需給ギャップがあるわけですから、金融緩和策だけで物価目標2%を達成させることは、きわめて難しいと言えますし、健全ではありません。

一方、公共投資を増やしたとしても、短期的には景気を押し上げるかもしれませんが、あくまでも一時的なものでしかありません。インフレは政策の最終的な目的ではなく、あくまで、景気を安定的に良くすることが目的です。インフレだけが起こると経済には大きな問題を生じることとなりかねません。

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