浪速鉄工「魔法の耳かき」は何がスゴイのか 鍛造品会社が製造するチタン製耳かきの実力

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耳かきの先端の形状がちょっと変わっています。普通のスプーンのような形ではなく、3つの山からなる大小の起伏のついたらせん状になっているのです。綿棒で耳かきをすると、耳あかが奥に入ることがあります。ところがこの「魔法の耳かき」は、ネジのように360度で当たるので、ごそっと取れます。ボクも使っていますが、なんとも気持ちエエ感覚。これは使ってもらわないとわかりません。絶対クセになってしまいます。

耳かきはカラーバリエーションも充実

堀川社長のアイデアで、持ち手の部分を持ちやすい六角形状にしました。さらにカラーバリエーションも充実。ピンクとグリーンから始まって、レッド、ライトブルー、ゴールドにチタン色も増え、6色になりました。お値段は各色税込み3800円程度とちょっと高目です。

「いやいや、もっと高級なもんでないと目立たへん」と、金箔、プラチナ箔まで作りました。最高で2万円弱のものもあります。

自分で会社の鉄製品を工夫して作ったピアス

売り方も工夫しました。「2000本はモニタリングです」と、政治家、芸能人、プロスポーツ選手から歌舞伎役者、実業家に配りました。「耳に入ったペットの毛も取り出せた、と皆さんに大好評です」と自信を深めました。今年から本格販売。プレゼント用のパッケージもあります。

オーダーメイドの鉄工製品も承ります。熟練の技術者たちの高度な技によって、一品一品丹念に仕上げられます。ピアノ発表会用にト音記号を模した鉄製飾り、大道芸の芸人さんに頼まれた四角の枠組み、ギター製作用の万力など、さまざまなオーダーに対応しています。お客様の要望を聞いて図面を起こしますが、ただ図面どおりに作るのではなく、尖った先端で手を切らないように処理したり、重くなり過ぎないよう工夫するなど、随所にプロの技が光っています。

本業はあくまで「アイボルト」ですが、こうしたお客様の要望を聞くことで、新たな技術開発も可能になりました。60年来の鉄工の技に「オシャレ」という隠し味を加えて、社員にもお客さんにも楽しい鉄製品が次々に生まれています。

竹原 信夫 日本一明るい経済新聞 編集長

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たけはら のぶお / Nobuo Takehara

有限会社産業情報化新聞社代表取締役(日本一明るい経済新聞編集長)。1971年3月、関西大学社会学部マスコミ学科卒、同年4月にフジサンケイグループの日本工業新聞社に入社。その後、大阪で中小企業担当、浜松支局記者などを経て、大阪で繊維、鉄鋼、化学、財界、金融などを担当。1990年4月大阪経済部次長(デスク)、1997年2月から2000年10月末まで大阪経済部長。2001年1月に独立、産業情報化新聞社代表に。年間約500人の中小企業経営者に取材、月刊紙・日本一明るい経済新聞を発行している。
 

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