海苔から化粧品を作っている会社があります。海苔が化粧品の原料になるとは、と驚きました。でも、理由を聞けばもっともです。海苔の構造にその秘密がありました。
会社は、兵庫県明石市にある「鍵庄」という会社です。従業員80名。本社工場はおしゃれなコンクリートの打ちっ放し。隣には、工場直売のお店もあります。本業は海苔の加工製造販売で、女社長の入江恵子さんが昭和52(1977)年に創業。今年40周年を迎えます。お父さんが地元明石の漁師で、1本釣りでは有名な方だったそうです。
「一番摘みの海苔のおいしさを伝えたい」
創業当初は、自社ブランドを持たない味付け加工屋でした。玉石混交の海苔を味付けしていた中で、たまたま新芽の海苔を口にしました。「このおいしさはいったい何なの?」と驚き、その感動を皆に伝えたいと思いました。現在、「明石のり鍵庄」のブランドで、味付け海苔、焼き海苔から子供向けの海苔までをそろえています。品質には徹底的にこだわり、素材は初冬に収穫される極上の「一番摘み」の海苔だけに限定。味付け海苔もタレにこだわって、海苔本来の旨味を引き出すように工夫しています。
「一番摘みの海苔は、非常に柔らかく、口に入れると蕩(とろ)けてしまいます」と入江社長。試食したところ磯の香りがぷ~んと感じられる逸品でした。リピーターも多く、顧客への直接販売と卸販売で全国展開しています。
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