浪速鉄工「魔法の耳かき」は何がスゴイのか 鍛造品会社が製造するチタン製耳かきの実力

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マルチアイボルトと堀川社長

社員の意識が変わったことから、新商品の開発会議でも、提案の数が従来の3倍になりました。そうした数多いアイデアの中から、チェーンを繋ぐ金具を動物の形にするという提案を採用しました。これが、動物園や遊園地で人気を呼びます。従来にないオシャレな発想が会社を元気にし、売り上げも1割増加しました。

浪速鉄工は、半世紀にわたり品質第一の鍛造品を作り続けてきました。でもせっかくいいもの作っても、お客が知らなければ売れません。販売が大切なのです。堀川社長はデザインの世界の経験を生かし、オシャレというキーワードで販売を推進しています。

鉄工所プロデュース「魔法の耳かき」は1本2万円!

魔法の耳かき

浪速鉄工は2016年5月に経済産業省の「はばたく中小企業・小規模事業者」を受賞しました。堺と岡山の工場では、真っ赤に焼けた鉄からいろいろな製品を手作業で作っています。大型の機械部品になると400kgの重量物も手掛けます。

そんな会社が、新たに発売したのが、約6gの耳かきでした。純チタン製の「魔法の耳かき」です。どうしてまた、そんなチッコイものを。そう思って堀川社長に直撃インタビューをしました。

「一般の人にアイボルトをプレゼントしても、誰も喜んでくれまへん。喜んでもらえるもんを扱いたい、そう思ってました」

堀川社長は、前職がメガネ業界だった関係から、メガネの産地・福井県鯖江でチタン製の耳かきを作っている人と知り合いでした。その人が廃業する、という話を聞いて、こんなエエ耳かきをやめるのはもったいない、と事業を引き継ぐことにしたのです。

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