「部下をできる人に演出する」と仕事は回り出す 部の成果が上がり、部下にも慕われる!

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

では具体的にどう発信すればいいのでしょうか。

「××(部下)さんは本当に優秀でね。私もうれしいかぎりだよ……」

実はこれでは十分とは言えません。何も言わないよりはましですが、表面的な言葉だけで伝えても大して効果はありません。

さらに、このように語る上司は必ずしも良い上司とは限らないのです。なぜならば、部下のためを装って、自分がまるでいい人であるかのように演出するネタに使っていることがあるからです。そして、それを部下も敏感に感じ取ります。

本当に部下からの信頼を得たいならば、このような口先だけの褒め方をしてはいけません。ではどうすればいいのでしょう?

周囲から見たときに、「できる部下」と思われるように仕立て上げることです。具体的には、周囲の目に見える部分だけ、徹底的に「できる」ように指導するのです。ただし、“見せかけ”ではいけません。その一部分だけに集中して、本当に「できる部下」にしてしまいます。

たとえば、取引先で簡単なプレゼンをする、社内で短いスピーチをする、会議資料をA4用紙1枚で作成する……。このようなピンポイントの出番で構わないので、部下が特定の分野でゆるぎない自信を持てるように徹底的に指導します。一部分でも輝けば、全体も次第に輝きはじめます。そうしたケースを過去たくさん見てきました。そして、そのきっかけをつくるのが上司であるあなたです。

ここでのポイントは、簡単なことから手をつけること。難しいことを頑張るよりも、簡単なことで頑張るほうがより輝いて見えるからです。

そして、本番が終わったら、いよいよ演出も終盤です。

「さすが××(部下)さん! ここまでできるなんてすばらしいね!」

「想像以上で、本当に驚いたよ!」

周囲に向かって、あなたの想像をも超えていたという驚きの声をあげましょう。――間違っても私が手塩にかけて指導したからだ、などと口にしてはいけませんよ……。

すると、誰の目から見ても、「できる部下」だという印象が残ります。周囲からの見る目が変われば、部下も変わっていくものです。そして部下は自ら「できる」ようになろうと努力しはじめます。

有能な上司であるかのように徹底して「演じる」

次は、「有能な上司であるかのように徹底して「演じる」」についてです。

あなたなら有能な上司とそうでない上司、どちらに従いたいですか? ほとんどの部下は、有能な上司になら従ってもいいと考えるものです。

次ページどんな上司が有能に見えるのか?
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事