DMMの「帝王」は昔、寝てばかりの若者だった モンストで再起した男と語る仕事、カネ、未来
岡本:僕もその頃の気持ちがあるから、相手から「足らん」と言われないぐらい渡すようにしてます。その代わり、しっかり考えてのことなのでお互い不満ならそこで終わり。まあ、そういうやり方だから借金抱えるのかもしれない(笑)
“山賊”岡本と“組長”亀山 強いチームの作り方
亀山:岡本さんって、山賊っぽいよね。
岡本:「みんなで稼いで、みんなで山分け」という感じですね。
亀山:ウチの場合、ちょっと違っていて。大金を手にすると通常はやっぱり経済観念が壊れて、その先がなくなっちゃう。社員にそうはなって欲しくない。もちろんさっきも言ったように還元はするんだけど、全部渡して「山分けっ!」にしてしまうんじゃなくて、会社としてみんなに新しいビジネス、次の場所を用意するための投資に回している。組織のメンバーもどんどん増えていくし、長くみんなを養っていかないといけないから。岡本さんのところでは、大金手にしておかしくなるやついない?
岡本:ウチは山分けしても、びしっと使い道までチェックしています。身分不相応な高い時計つけてきた日には、すぐに問いただしますし、高級車なんてもってのほか。みんなを集めて、うるさく言ってますね。「甘えた生活は許さんぞ」って。億単位の金は使わせない。
亀山:ヤンキーの仕切り方だよね(笑)
岡本:亀山組は?(笑)
亀山:俺のとこは、社員の給料の使い道に関してまで口出せないよ。社員にも色んな属性がいて、家庭を持っているのもいれば、独身もいるし、宵越しの金を持たないやつもいれば、地道に貯金するタイプもいるから。ただ、このあいだネットで取り上げられていたウチの中で一番報酬が高い役員は「貯金全然ない」って言ってたな。危ない、危ない(笑)
岡本:そういう意味で僕は、亀山さんみたいに、社員の将来の面倒を長い期間にわたって考えるっていうんじゃなくて、そのとき集めたチーム引き連れて稼げるとこ狙っていって、そこで得た一生分のお金を山分けで「お前ら大事に使えよ」っていうスタイルですね。
亀山:ほら、やっぱり山賊の頭領だ(笑)
岡本:本当はハリウッドの映画制作チームって言いたいんですけど、照れくさいじゃないですか。
亀山:またまた、この照れ屋さんが。
岡本:でも僕はたぶん亀山さんと違っていろいろ真面目に考えていて(笑)、仕事も社会貢献だと思ってやっています。
亀山:えー、なにそれ、聞き捨てならない(笑)。もうちょっと詳しく聞かせてもらおうじゃない。
(撮影:今枝 侑哉、構成・文:沖中 幸太郎、取材場所:銀座奥田)
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