DMMの「帝王」は昔、寝てばかりの若者だった モンストで再起した男と語る仕事、カネ、未来
岡本:だから、個人的な消費としては興味がない。
亀山:うん、今はね。モルディブ行けるぐらいでいい(笑)。リタイア後の「消費」も次に残さないためだから、貯め込むために働いてるわけでもない。でもそういうおカネと仕事の話で言うと、岡本さんのクリエーティブの世界の場合、「おカネパワー」なくてもできるところあるんじゃない?
岡本:確かに腕一本っていう部分はありますね。とはいえ、おカネがなさそうなところに良いヤツはなかなか集まらないのも事実で……。だから「俺はカネを配るぞ」ってわざわざ言ってる(笑)
亀山:そうして、『モンスト』はヒットして儲かった。
岡本:おかげさまで、このあいだ会員数が3000万人を超えました。とはいえ、日々のおカネの心配をしなくてよくなったのは先月(2016年4月)やっとですよ。ゲームリパブリックで抱えた十ン億円の借金をようやく返し終えたのが今年の1月で……。『モンスターストライク』がヒットしたあとも入金があるまでしばらくは、毎月ごくわずかのおカネで生活つないでいましたから。他人から見たら「どん底」だったかもしれません。あんまり、そういう意識はありませんでしたが。
亀山:そう考えると、俺なんかはそういう「どん底」を知らないんだよな。大きな借金もしたこと無かったし、そのかわりドカーンと上がったこともないし、常に少しずつの堅実経営(笑)
ホストクラブにゲイバー 体を張った「ウブ」な時代
亀山:初めてした借金らしい借金も、石川に戻ったあとに開業したプールバーの改装費ぐらいで、それまでやってた露天商の仕事も自前のおカネでやってたから。一番最初におカネを稼いだのは、新宿二丁目でバックダンサーやってたとき。19のときかな。初任給は8千円(笑)
岡本:僕は、ホストクラブとゲイバー(笑)
亀山:みんな一度は体を張ってる(笑)
岡本:人生で経験することないふたつを見ておこうと思って。
亀山:俺は単純に時給が良かったから。最初、先輩に「ホストクラブで、高級待遇だから」とダマされて連れて行かれたのが新宿二丁目。どんなところかも知らずに、言われるがままにビキニパンツはかされてワッショイワッショイ……今みたいに日焼けしていなくて「お肌つるつるね」なんて言われたぐらいウブな時期だったよ。
岡本:僕もまあまあ、「かわいい」って言われてました。
亀山 & 岡本:二人とも今とはぜんぜん違うよね(笑)