過去最高に高い「小4の壁」で悶絶する母たち 前向きになるために知りたい「心構え」

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でも、もうこの壁は、親だけで乗り越えるものではないのではないか、とこの頃思います。時間的なやりくりについては、「自分でなくてもできることは誰かにお願いする!」と合理的な判断をすることもできるけれど、子どもの人格に愛をもって向き合うことは、親にとって「アウトソーシング!」と割り切れるわけもありません。

小さな子どものお世話をするということでいけば、「これはしてはいけない」「こうするとよい」という正解があることも多いし、誰かの意見や本なども参考になるけれど、子どもの個性がそれぞれに育ってくる中では、どんどん正解と思える解は減ってくるのではないかと思うのです。

親の考えや感情を見せる

私と娘のあの頃のいちばんの変化は、私自身が、考えや感情を正直に見せるようになったことでしょうか。お友達とのことで、娘が嫌な思いをした日の夜などは、下の子や夫が寝静まるのを待って声をかけ、一緒にお茶を飲みながら、自分の子どものころの体験談を話したり、お友だちへの不満を聞いて共感したり。

一方で、私の「仕事でこんなことを考えた」「うまくいかないことがあった」といった話もして、「今日はごはんを外で食べちゃおうか」と家事をさぼる共犯になってもらったりもしています。どうしようもない時の、気持ちの居場所だけ、なんとか確保しておくということなのかもしれません。それにはきっと、本来は人としての信頼関係が、子どもとの間にもなくてはならないのでしょう。私は、きちんとした立派なお母さんには絶対になれないから、素の状態で、髪を振り乱しながらコミュニケーションをとることで、なんとか関係を維持しているのが現状なのですが。

あなたの場合は、先生の心ない一言に傷ついているかもしれないですね。私の友人も、「シングルマザーなのだから2倍愛情を注がないとだめですよ」と個人面談で言われて、怒り狂っていたことがありました。「働いているから」とか「シングルだから」といったフィルター越しに母親を見て、「コミュニケーション不足」「愛情不足」と決めつけるような発言をする教師って、本当にいかがなものかと思います。そういう先生だから、警告めいた電話をしてきて、「ほらみたことか」的な呼び出しをするんじゃないかとさえ思ってしまいます。

そして、職場の同僚や上司たちの「小4ともなれば手は離れた」という悪意のない思い込みも、あなたを傷つけているでしょう。思ったように仕事に集中できず成果が出させていない状況があなたをイライラさせているのかもしれません。

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