MBA官僚がつかんだ、日本変革のヒント

シカゴ大の名物授業で、真のベンチャー魂を見た!

およそ1年間をかけて取り組んだ起業プラン作りは、森田さんの人生をどう変えたのだろうか?

「よくMBA留学で価値観が変わるとか、新しい視点が与えられると言いますが、僕の場合は少し違いますね。どちらかというと、MBA留学は『まだまだ足りない自分を実感する場』であり、自分をもっとよく知る機会だと表現するほうが適切だと思います。

シカゴ・ブースのアントレプレナー支援機関、Polsky Center(ポルスキー・センター)。VC、エンジェル投資家、弁護士などの豊富なネットワークで起業家を支援。森田さんのオリガミ社も支援を受けた

ビジネスコンペなどに挑戦すると、僕の今の能力では足りないこと、できないことが具体的に見えてきて、毎日が試行錯誤の繰り返しです。そんななか、チームや組織の持つ力も実感します。ここでの経験や出会いが、将来振り返ったとき、人生を変えた、と言えるようになるのかもしれませんね」

帰国後、森田さんはシカゴ・ブースでの実体験を糧に、経済産業省で、日本のベンチャー企業の支援を行いたいと思っている。

アメリカでは、投資家と起業家が、資金面以外の専門分野においても相乗効果をもたらすWIN-WINの関係を築き、起業しやすい環境が整っている。資金集めにしても、アメリカの仕組みを日本で応用できる例も多く、将来、できる限り政策作りに反映できるよう戦っていくつもりだ。

「この1年間、カプラン教授に『結果を出せないのは君たちの力が足りないからだ。そんな自分を恥じろ!』とよく言われました。厳しかったですが、僕の気持ちに火をつけて、励ましてくれた教授には、感謝しています。大学のサポートも非常にありがたかったです。こんな熱い体験ができたのも、シカゴ・ブースで学んだからだと思っています」

日本の官僚として、シカゴ・ブースで精一杯挑戦し、結果を残した森田さん。1年前に感じていた、あの焦燥感と虚無感は、もうすっかり消えていた。

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