スタジオアリス、大人向け写真館参入の意外

少子化だけが理由じゃない

お宮参り、七五三、入園・入学――。子供を中心とした記念写真の撮影をはじめとする、従来の写真館にはないスタイルで存在感を発揮してきたスタジオアリスが、新境地に挑み始めた。晴れの日の喜びや大切な人とのつながりを、映画のワンシーンのように美しく、印象深い写真として残したい――。そんなニーズに応える大人向け写真館「GRATZ(グラッツ)」を、東京・六本木にオープンしたのだ。

六本木駅近くに約300坪のスペースを確保したGRATZのコンセプトは「フォトコンプレックススタジオ」。異なる映画作品を上映するシネマコンプレックスにならい、それぞれ世界感の異なる内装、セットで顧客を満足させる写真館という意味を込めたアリスの造語で、登録商標も行った。

有名映画の雰囲気漂うスタジオを用意

GRATZはチャペルのセットから、ドラマティックなセット、スウィートなセットなどテイストの異なる5部屋、4カ所の撮影場所を用意。スタジオは有名映画のセットも手掛けた美術制作会社サンク・アールの設計によるもので、照明から光の入り方まで緻密な計算で作り上げた本格的なものだ。

撮影前の事前来店時にどのような写真を撮りたいかカウンセリングを行ったうえで、専門研修を受けたスタッフが、衣装提案からメイク、ヘアセット、ポーズまでをトータルにコーディネイトする。またウエディング用の白ドレスからカラードレス、和装など倉庫も含めれば衣装は1000着以上が利用可能で、コマーシャルや雑誌のカバーと同様の方法で撮影し、モデルの気分を楽しみながら、映画のワンシーンのような写真を残すことができるという。

ただ、そもそもスタジオアリスは子供向け写真館で成長してきた。なぜ今、大人向け写真館事業に参入するのか。実は「少子化の進行」という単純な理屈でもない。

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