「パズドラ」、大規模障害の波紋

大人気スマホゲームに露呈したリスク

パズドラの収益力は驚異的だ。ガンホーは元々「ラグナロクオンライン」を主力とする、パソコン向けオンラインゲームから出発した。近年はユーザーがゲームを遊ぶ場がパソコンからスマホに移行し、業績は伸び悩んでいたが、パズドラの投入で一気に息を吹き返した。

2012年度第3四半期(12年1~9月期)はパズドラの牽引により、売り上げが前年同期比1.8倍に増加。モバイルコンシューマ事業が初めてPCオンライン事業の売り上げを追い抜いた。業界内ではパズドラの月商は10億円に達すると噂される”お化けタイトル”だ。

ガンホーの株価は右肩上がり

パズドラ効果は株価にも波及している。サービス開始から株価は右肩上がりに上昇し、13年1月にはサービス開始前の6倍となる120万円台に迫っている。障害が起きた翌日の1月15日も結局、前週末終値比12%上昇、年初来高値を更新するなど株式市場の支持は衰えてない。

とはいえ、成長スピードが速い分、減速に向かうのも速いのがネットサービスの宿命だ。今回の障害を受け、ネット上では「パズドラは3月で終わるのでは?」との観測情報が飛び交ったほど(ガンホーは全面否定)。

ソーシャルゲームはユーザーが架空の「デジタルアイテム」に金銭を支払うことで、収益が成り立つ。当然、デジタルアイテムは実態を伴うものではなく、ゲームタイトルが終わってしまえば何も残らない。このようなデマ情報は、金銭をつぎ込んだユーザーの不安をあおる、悪質なものと言えるだろう。

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