住友電工がCATV機器会社を完全子会社化 生き残りへ親子連携強める

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市場の成熟化が進む一方のCATV(ケーブルテレビ)業界。昨年10月にはCATV最大手のジュピターテレコム(J:COM)に対し、筆頭株主の住友商事が2位株主のKDDIとともにTOB(株式公開買い付け)を行うことを発表(TOBが成立すれば上場廃止の公算)。CATVの運営会社だけでなく、CATV向けシステム・機器業界でも市場成熟化を見越した動きが強まっている。

電線首位で通信インフラでも大手の住友電気工業は1月7日、東芝と共同出資するCATV向けシステム会社の東芝分の持ち分20%を1月1日付で取得し、100%子会社としたと発表した。取得額は明らかにしていない(写真は住友電工本社のある大阪市中央区の住友ビル)。

住友電工が完全子会社化したのはブロードネットマックス(東京都港区)。CATVのシステムインテグレータとして、CATVおよび関連システムのコンサルティング、開発、設計、製造、施工ならびに保守業務を行っている。従業員数は約140名で、2012年3月期の売り上げは126億円。

CATV市場伸び悩む中、更新需要を取り込む

ブロードネットマックスの設立は1999年1月。もともと住友電工、東芝は単独でCATV向け事業を行っていたが、2000年代の地上デジタルテレビ放送、BSデジタル放送の立ち上がりをにらんで、両社の事業を切り出し、技術、リソースを持ち寄る形で合弁を設立させた。設立時の出資比率は住友電工が55%、東芝が45%で、当初から住友電工の連結子会社だった。

設立以来、ブロードネットマックスの売り上げは150億~200億円規模、利益も黒字で推移していた。だが、国内のCATV関連事業が成熟化し、大きな伸びが期待しづらいなか、持ち分関係を見直すこととなり、2011年に住友電工がいったん80%に出資比率を引き上げ、さらに今回、残りの持ち分も取得するに至った。

通信と放送が融合し、CATVが地域に密着した情報通信インフラとして暮らしを支えていく役割が大きくなるなか、完全子会社することで、住友電工本体のアクセス系ネットワーク製品など情報通信事業との連携、シナジーを追求していく。また国内では更新需要を着実に取り込む一方で、今後は北米を中心に海外展開を強める方針だ。

水落 隆博 東洋経済 記者

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みずおち たかひろ / Takahiro Mizuochi

地銀、ノンバンク、リース業界などを担当

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