東芝はテレビの赤字など響き増益幅縮小 インフラ部門の強化に舵切る
民生が苦戦の一方、インフラは好調――。東芝が発表した今2013年3月期の業績下方修正は、事業の明暗を象徴する内容だった。
13年3月期は、売上高が前期比横ばいの6兆1000億円(期初計画6兆4000億円)、営業利益が前期比28.3%増の2600億円(同3000億円)となる見通し。前期比では増益が見込まれるものの、期初計画(売上高6兆4000億円、営業利益3000億円)には及ばない。
テレビとパソコンが厳しい
足を引っ張ったのが、テレビ事業の赤字だ。「アジアなど新興国では引き続き拡販する」(久保誠・代表執行役専務)としているが、国内市場の急縮小で在庫が膨らんでいる。年末にかけて一段の赤字拡大が見込まれる中、販売計画を従来の1600万台から1300万台に見直した。
パソコンも厳しい。欧州と日本では台数を増やしたが、北米の需要減は深刻だ。コスト削減を徹底することで、影響を最小限に抑えようと対策を進めている。しかし、テレビ事業の悪化が響き、デジタルプロダクツ部門の赤字は避けられそうにない。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら