そもそも電子書籍のビジョンとはなにか。

自分の読みたいものがここにあった?メディアの世界の「中間層」

ついに黒船が来た? 

2012年はAmazonのKindleキンドルストア日本版の運営が開始され「黒船が、ついに来た」という年となりました。

iPadの発売以来、再び脚光を浴びる電子書籍ですが、私はあることが気になります。それは、この分野の各プレーヤーが描く、電子書籍のビジョン。

この点で、さすがに明快なのがAmazonのジェフ・ベゾス氏で、彼は電子書籍の未来についてこのように語っています。

「これまで出版されたすべての書籍がたった1分間で入手できるようになることだ。これが実現したらどれほどクールだろう!」

国内では人気漫画家の赤松健さんが、明確なビジョンを提示していらっしゃいます。自身、『ラブひな』や『魔法先生ネギま!』といった大ヒット作の著者である赤松さんは、2010年にJコミという会社を創業。そこでは絶版漫画のデジタルアーカイブ化という事業を展開しています。

この会社の設立に当たって赤松さんは「絶版漫画作品をデジタル化して保存していく。そして誰でも読むことができるようにする。しかも広告を入れることで、著者にも収益が発生する」というモデルを、提示していらっしゃいました。

次ページそのモデルが第一義にしていることは?
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