伊藤忠があのドールを自社ブランド化

バナナシェア低い中国で攻勢

「伊藤忠商事がドールの事業買収」という9月の第一報に接した時、中高年世代の多くは「ドールブランドが日本の会社のものになるなんて」という感慨を抱いたに違いない。

幼い頃、ドールはバナナ、しかも高級バナナの代名詞といっても過言ではなかった。そのドールが12月7日の株主総会で伊藤忠への事業売却を決定。それを受けて25日には伊藤忠が説明会を実施した。

買収事業の売り上げは2000億円前後

伊藤忠が買収するのは、ドールのアジアでの青果事業と全世界の加工品事業。2011年度におけるドールのアジアでの青果事業の売上高は12.9億ドル(1ドル=80円換算で約1030億円、以下換算レート同じ)、EBITDA(償却利払い前利益)は0.7億ドル(約55億円)。加工品事業は売上高が12億ドル(約960億円)、EBITDAが1.2億ドル(約100億円)。合計では売上高24.9億ドル(約1990億円)、EBITDA1.9億ドル(約150億円)となる。

買収のための新会社の資本金約7億ドル(約560億円)に対し買収価格は16.85億ドル(約1350億円)なので、残りが借入金による調達となる。5月に事業再構築を表明したドールが、その相手に50年以上、日本でドールブランドを扱ってきた伊藤忠を選んだ形だ。ドールはアジア以外の青果事業が主体の会社となる。

伊藤忠の食料部門は川上から川下、日本からアジアへの展開を指向しており、ドールという世界的ブランドの取得が現在の戦略に合致すると判断した。

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