晩婚化と男性不妊の切っても切れない関係 女性だけに原因を求めてはいけない

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精子力を計る指標にしている、マウス卵活性化試験(MOAT)による精子機能検査とは、マウスから取り出した卵子に男性の精子を顕微授精させ、受精の初期状態が起こるか否かを調べる検査だ(卵の活性化のみで止まるので、その後の細胞分裂は起こらず成長しない)。精子が受精する際に最も初期に起こす現象である卵活性化能力があるか否かを検査することにより精子力を計ろうとするものだ。

不妊は男性にとっても身近な存在に

「生殖年齢を25~39歳と仮定すると、それに該当する男性は2012年の厚生労労働省の発表によると1560万3000人です。そのうち、3分の2の男性が女性とカップルになって、子供を望むとすれば1040万2000人。現在、7組に1組が不妊と言われているので148万5700人。不妊因子の半分は男性といわれているので、その数は約74万人という数字が推測されます。とても身近な疾患ですので、男性不妊について、もう少し考える必要があります」(岡田医師)

男性不妊にはさまざまな原因が考えられる。染色体異常や鼠径ヘルニア、停留精巣の手術、おたふく風邪による睾丸炎、性感染症、精索静脈瘤などの病気が考えられるが、正常な男性でも日常の行為で精子を死滅させている恐れがあるのだ。精子は熱に弱いため、睾丸上でのパソコンや長距離の自転車などは避けたほうが良いことは、広く知られているところだが、他にも意外な行為で精子を死滅させている原因もある。

内服薬で精子を死滅させている恐れが

「実は、知らず知らずのうちに飲んでいる内服薬が精子にダメージを与えていることもあるんです」(多田佳宏氏)

気を付けるべき内服薬

プロペシア

俗にいう「ハゲ薬・育毛剤」。フィナステリドを主成分とする治療薬で、男性ホルモンの作用を抑える働きがある。プロペシアを発売しているMSDによると、精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常などさまざまな影響を及ぼすとされている。

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