バーへは、ひとりで行こう―女性編 女だって、ひとりバー。

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ただ、バーという、大人が好きな酒のグラスを片手に自分の時間を過ごす場所は、まだ少し、敷居が高いのでしょうか?あるいは、場違いだったらどうしよう、とか、自分には合わない店を選んでがっかりしたくない、とか。

でも、自分のための時間が何より貴重なワーキングマザーだからこそ、その時間を、何のしがらみも役割もない、サードプレイスとしてのバーで、自分自身と向き合ってほしいのです。

今はまわりに合わせているとしても、本来の自分は、どんなことが好きで、何に感動し、喜びを覚える人間なのかを忘れてしまわないために。

ひとり娘を4ヶ月から保育園に預けて、3歳になったころ。

トイレも食事も、やっと介助がいらなくなったときに、憑き物が落ちたように、「いままで別の生き物みたいだった自分が、ようやくふつうの大人の世界に戻ってこれた気がする」と、子供のいない友人たちに話して、けげんな顔をされた経験から、切に、そう思います。

子供を育てながら働く女性たちの責任感は、日中の、我が子がいちばん活動的になる時間を、見てやれない、共有できないというジレンマに、たえずさらされている。

だからこそ、子供と向き合える時間は、100%、我が子と向き合いたいし、そうしなくてはいけないと思いがちです。

でも、人間は、そもそも、役割を果たすことだけで幸福になれる生き物ではありません。

職場で、家庭で、努力し評価され、やりがいを感じていても、どこかで、ふだんは眠らせている自分自身の心の声を聞くことが必要なのです。

この記事を読んでくださった働くママ、そして育児中の働く妻をもつ男性の読者のみなさま、数ヶ月に一度でもかまいません。

ワーキングマザーが、「どの役割からも解放された、ひとりの自分にもどれる時間」をもつことを、大切にしていただけたら、と。

そして、そのときには、バーもまた、よろこんで、そのお手伝いをさせていただきます。

不安なら、電話で確認。

とはいっても、結婚、子育ての間に、街の様子が様変わりしたり、通っていたバーがなくなったりで、店選びに迷うことって、多々あります。

そんなときにいちばんいいのは、思い切って、電話をかけて尋ねてみること。行ってみたいバーが見つかったら、混んでいそうな22:00以降はのぞいて、まず電話で、「ひとりで行ってみたいのだけれど、いまの店内の様子はどうでしょう?」

混んでいると言われたら、「では」と、比較的空いている曜日と時間帯を聞く。

あとは、店からの電話でのガイダンス通り、タイミングを見て出かけるだけです。まだ混みあうには早く、店内の雰囲気もリラックスしている、開店から30分ぐらいたったころはおすすめです。

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