「歯周病」と「認知症」の切っても切れない関係

歯ぐきの炎症や失った歯の放置は禁物だ

歯磨きを怠るのは本当に禁物です(写真:bee / PIXTA)

国民的人気アニメ「ドラえもん」の初代声優として知られる大山のぶ代さん(82)が、この春、老人ホームに入所したというニュースが記憶に新しい人も少なくないでしょう。大山さんは4年前に認知症と診断され、夫で俳優の砂川啓介さん(79)が在宅介護を続けてきましたが、砂川さん自身の体調不良をきっかけに在宅介護が続けられなくなったようです。

高齢者の4人に1人が認知症か、認知症予備軍

厚生労働省研究班によれば、65歳以上の高齢者の認知症は2012年時点で推計462万人。さらに数年内に認知症になる確率が高いMCI(軽度認知障害)の認知症予備軍を合わせると800万人以上に上ります。これは65歳以上の高齢者の4人に1人がすでに認知症か、認知症予備軍だという計算になります。

厚労省の「平成25年国民生活基礎調査」によれば、要介護になる原因は脳卒中が1位(18.5%)、認知症は2位(15.8%)です。厚労省は国内の認知症患者が2025年に700万人を超えるという予想も発表しています。認知症は誰の身にも起こりうる国民病といってもよく、介護も必要となります。認知症の親を介護するために会社を休んだり、辞めたりする人が今後、ますます増えるかもしれません。日本経済にとっても大きな問題です。

私は歯科医として歯をはじめとする口の健康が全身に大きな影響を及ぼすという事例をたくさん見てきています。そこで得た知見の1つが、認知症と歯には密接な関係があるということです。「そんな話聞いたことないし、信じられない」と思われるかもしれませんが、うそではありません。

シンプルにお伝えすると、そもそも認知症の正体は「脳の炎症」。その炎症も「慢性の長く続く小さな炎症」の影響が多く、その代表例が「歯周病」なのです。

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