「歯がなくなった」あの人に教えたい最新治療 自分自身の体内からつくりだす驚異の技術

拡大
縮小
今まで人工の材料を使用していたものが、完全に自分自身の体内にある成分で治療できる

4月に入り、新年度がスタートしました。心新たに仕事へ取り組んだり、新しい趣味を始めたりしている人は多いでしょう。一方で、忙しさにかまけてほったらかしていると、大変な事態に発展する病気に知らずにかかっている人がいます。

それは「歯周病」です。厚生労働省の調べによると成人(30~64歳)の7~8割がかかっているとされる感染症で、筆者は歯科医師としての知見や経験を基に、歯や口周りの情報を「ムシバラボ」というサイトで発信していますが、その中でも強く訴えていることの一つが、歯周病の予防と治療の重要性です。

「PRGF」という再生療法

歯周病の恐ろしさは「歯周病という身近な病気の恐ろしすぎる真実」(2月7日配信)で詳しく解説しましたが、歯周病を放置していると最悪は歯が抜けてしまうことがあります。そうなると入れ歯にしなければならなくなりますが、最近では失われた歯を再生させるという最新の歯科医療技術があります。「PRGF」という再生療法です。

PRGFは「Plasma(血漿)」「Rich(豊富)」「Growth(成長・増殖)」「Factors(複数の因子)」の略です。「成長・増殖因子を色々沢山含んでいる血漿」という意味になります、1990年代後半スペインのBTI社のEduardo Anitua博士により研究開発され、多種生物や他人の組織より取り出した成分を全く含まないので現在、最も安全で画期的な骨、軟組織を再生させる技術です。骨や軟組織を効率よく再生するタンパク質(成長因子)を取り出し、短期間で骨、軟組織を再生させます。

PRGFは身体にメスを入れて手術する外科的治療を行わず、採血した自分の血液によって組織再生し、それを利用する治療美容医療や、整形外科分野でも応用されています。特にスポーツ医科の分野での応用が話題になっています。ケガがつきもののプロスポーツの世界で安全に確実に早く治し、選手を早く復帰させるために行われています。

C.ロナウドやメッシなど超有名選手のほか、日本人では本田圭佑選手なども2011年に膝を怪我した時にこのPRGFの治療をうけ早期復帰をはたしています。テニスのラファエル・ナダル選手も膝の怪我からPRGF治療を受け、約2カ月で復帰し見事優勝を果たしました。

次ページ骨を再生させる!
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT