新築マンションの9割が「欠陥マンション」だ

なぜマンションは完成前に販売されるのか

2015年10月に杭施工データ改ざんが発覚した「パークシティLaLa横浜」(撮影:今井康一)
社会を震撼させている欠陥マンション問題。国内有数の大手デベロッパーやゼネコンが手掛けているにもかかわらず、なぜ欠陥はなくならないのか。建築検査のプロであり、『新築マンションは9割が欠陥』を上梓したばかりの船津欣弘氏に、欠陥マンションから身を守るための心得と対処法を聞いた。

 

欠陥マンション問題はなぜ繰り返されるのか。その原因を突き止めるには、まず建築業界の実態に目を向ける必要があります。2015年10月に発覚した横浜のマンション「パークシティLaLa横浜」の杭施工データ改ざん事件。

「大手業者だから安心」が命取り

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事の発端は、マンションの住民が、渡り廊下でつながっている別棟との接合部分にある手すりに生じた「ずれ」に気づいたことでした。その後の調べにより、本来、その建物を支える支持層にしっかり固定されているはずの杭のうち8本が、地中に浮いているような状態で見つかったのです。

さらに、ほかにも施工データを改ざんされた杭が多数発見されました。同じく横浜市内の「パークスクエア三ツ沢公園」では杭施工データ偽装とされる傾斜が発覚。どちらも全棟建て替えが予定されています。

「パークシティLaLa横浜」は事業主(デベロッパー)が三井不動産と明豊エンタープライズ、設計・施工は三井住友建設。「パークスクエア三ツ沢公園」は事業主が住友不動産、設計・施工は熊谷組。日本を代表する大手企業が名を連ねています。それにもかかわらず欠陥がなくならない大きな問題としては、まず下請け多重構造が挙げられます。

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