筆者は、この用法で使われているYou bet.を、アメリカで初めて聞いたとき、文脈で「どういたしまして」という意味だろうと理解はできたのですが、なぜかちょっと不自然な感じがしてしまい、腑に落ちなかったことがありました。きっとタロウさんの納得いかない気持ちも、これと同じなんでしょうね。でも、そういう使い方として覚えるしかないのです。
「どういたしまして」のYou bet.は、よく使う人は本当に頻繁に使いますし、ぜんぜん使わない人はまったく使わないようです。納得いかなかった筆者は、いろんなネイティブにYou bet.を「どういたしまして」という意味で使うか聞きまくりました。すると、中には「Thank you.にYou bet.で答えるのはおかしい。自分は言わない」と言う人もいたのはビックリでした。でも、辞書にも載っているちゃんとした用法なので安心してください。
耳が慣れてきたら、筆者もあまり違和感を覚えなくなりましたが、You bet.がどうして「どういたしまして」という意味なのかは、いまだにピンと来ないんです。こんな話をしたら、タロウさんも少し安心してくれたみたいでした。
「先生でもそんな風に思ったんですか。わかりました、あまり深く考えずに覚えるようにします」とノートに書き取っていました。
元々は文字通り「確実なもの」という意味の
「ほかにも、よく使う表現とかないですか」とタロウさん。先ほど取り出したノートにペンを構えて、いつでも「メモOK」状態。あまりランダムに意味の違う表現を教えるよりも、同じようなものをまとめて覚えた方が記憶にも残りやすいと思い、もうひとつ依頼の承諾に使う表現を教えました。それがSure thing.です。この表現は、今回のTOEICの問題形式改訂の発表があったときのサンプル問題にも含まれていた表現で、元々は文字通り「確実なもの」という意味です。
これは元来、上記のように使用する表現ですが、依頼の応答として使用するとSure.(もちろん)と同じように承諾として使うことができます。同僚や友人に対して、気軽に使ってみてはどうでしょう。
B: Sure thing. (いいよ)
TOEICのサンプル問題で使用されていたときには、Would you mind meeting me at the door after I go through customs? (税関を抜けたあとの出口の扉の所で待っててもらってもいい?)と空港に迎えに来てくれる人にお願いしている文の応答として使われていました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら