信頼関係を築くための3つの王道

誰よりも働き、謙虚に。でも、言うべきことは言う。

そしてこのような修羅場を通して、失敗しても成功しても、とにかくできるだけ自分の喜怒哀楽の振幅を広げること、それこそが能力向上につながるものだと思います。

前回も少し触れましたが、人は自分の喜怒哀楽を超えて、他人の喜怒哀楽を絶対に理解できません。これは当たり前すぎる事実です。ただ、そんな自分なりの修羅場を通していかに自分をしつけたとしても、それだけで会社がうまくいくものでもありません。

会社は組織で動きます。組織の上位層になればなるほど、組織が大きくなればなるほど、直接のお客様と接点を持つことは程度の差こそあれ少しずつ離れていきます。そして階層化・分業化が進みます。

これは精神論でどうなるものではなく、組織に住む以上構造的な宿命です。そこでは自分で動くことの限界を見極め、そこから先は自分の同僚・仲間に動いてもらうことが必要となります。

それでは、自分以外の人に動いてもらうにはどうするか?

全人格で勝負するしかない

そこで動いてもらいたい「内容の正しさ」で勝負しようとすると、たいていの場合うまくいきません。全員が満足する意思決定内容は、そもそもありえないからです。

経営における意思決定は10割の情報に基づいて右か左かを決めるわけではありません。5割とか6割の情報で右か左かを決めるからこそ、意思決定を行う人の価値がありますし、だからこそ納得する人もしない人もそれぞれ存在します。

全員が納得できることを10割の情報から導くのは、単にトートロジー(同義語反復)の世界であって、意思決定ではありません。

とすると、何で勝負するか。私は「発言者」の全人格で勝負するしかないと思います。要は「言っていることが正しい」ではなく「言っている人が信頼に値するか」です。

さてここまで読んで「そんなの先天的だ」と脱力しないでください。確かに持って生まれた才能による部分は大きいかもしれない。

でも、そんな才能のみじんもない私が、自分なりに人間関係で信頼を得るためにどう試行錯誤したか。唯一共有できる私自身の個人的な体験について、ご紹介したいと思います。

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