国際ビジネスブレイン代表取締役・新将命(Part3)--腐ったトップの特徴はABCにある

国際ビジネスブレイン代表取締役・新将命(Part3)--腐ったトップの特徴はABCにある

■CEOへの道は、職業としての”社長”を選び、第一線で活躍するプロによるトークセッション。将来、経営層を目指すオーディエンスに、自らの経験とノウハウを語る。

--企業理念だけでなく、「理念に基づいた戦略の確立と浸透」も経営原則として重要であるとおっしゃっています。

20社近くの経営幹部指導をやっていますが、大企業の部課長から最近頻繁に聞かれるようになった言葉が、「疲労感・疲弊感・閉塞感」。私はこれを「平成の3H」と呼んでいますが、業績のいい会社でさえ3Hに悩まされています。

原因は、トップが短期業績の追求にとらわれて夢や理念を語っていないことにあると思います。社員に対してビジョン・理念・戦略といった将来の方向性を示すのは、社長の務めです。

--外資系企業は本社から短期的な利益を求められることが多いのではないでしょうか。

アメリカ企業だから短期利益を追求するとは限りません。GMの最高幹部が自社株を売ったというニュースはモラルを疑いますが、一方でジョンソン・エンド・ジョンソンのように、企業理念にのっとり、原則に従って経営を行う企業もあります。

暇な学者や評論家は、短絡的に経営を日米比較しますが、総論的で実務にはまったく役に立ちません。アメリカで輝いている会社、ヨーロッパで元気のいい会社、日本で勝ち残っている会社を総論ではなく各論で比較してみると、驚くほど共通点のほうが多いのです。いい会社は、90%根幹が同じなんですよ。

--長期のビジョンを大切にすることが、いい会社の共通点でしょうか。

ギリギリの状況で選択を迫られた場合に、短期を犠牲にしてでも長期的な観点をとる会社は長続きするでしょう。しかし、ピーター・ドラッカーの言葉を引用するならば、「誰でも長期だけをマネージすることができる。誰でも短期だけをマネージすることはできる。大事なのは両者の間にバランスをとること」が大事なんです。

長期についてだけ語る人間は、ビューティフルドリーマーでありドン・キホーテです。短期についてだけ語って3年後の方向性や夢を語らないのもダメです。経営はトレードオフ。難しいけれども両者のバランスをとるのが、一流の人間であり一流の会社です。

--経営原則として3つめに挙げられた、人材育成の基本的な考え方をお聞かせ下さい。

今いる社員でどれだけできるかということが先決課題です。外部からの人材採用は、どうしても困ったときに例外として検討すべきでしょう。ダメな会社は、社内でのトレーニングやモチベーションアップを追求することなく人材を外部から持ってきますが、本末転倒であり間違いです。

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