教育の大転換「高大接続」を知っていますか? 一大構想とその課題を丸ごと解説
「高大接続改革」という言葉をご存知だろうか? 一般的な知名度は低そうだが、実は、教育関係者なら知らない人はいない超重要フレーズだ。
「高大」とは、「高校と大学」という意味。このひねりのない名称に、実は日本の教育を大きく左右する一大構想が含まれている。先日、国が改革の推進チームを編成したと発表し、いよいよ本格化しようとしている。
今年3月31日に文科省から発表された最終報告は、70ページ超の大ボリューム。専門用語も多く、全文を読んでもなかなかわからないかもしれない。そこで簡単に要約した上で、この計画が抱えている根本的な課題を、米国との比較から考えたい。
3行でわかる「高大接続改革」
誤解を恐れず、構想の全文から要点のみを抜き出すとこうなる。
これらによって、社会に出てからも活躍できる人材を育成できるようにする。それが、この改革の趣旨だ。
ではなぜ、高校と大学を接続する必要があるのか。それは、簡単に言えば、これまでの日本の教育では、高校で学ぶこと、入試で求められること、大学に入ってから学ぶこと、そして、社会に出てから必要なことが、それぞれ異なっているからだ。
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